芝原岳彦の獺祭

一つのテーマについて小説と映画をセットにして語りたいと思います。

「サマーウォーズ」私論

夏映画の代表的作品にまでなった「サマーウォーズ」について書きました。 よろしければ読んでみて下さい。

パンチラとシビリアン・コントロール

歴史小説で最も愛されている分野は攻城戦モノだろう。防戦のためにあらゆるテクノロジーを駆使する防御側と、攻撃側の人間の心理は小説の題物にうってつけだ。 攻撃側の高揚、焦燥、怠惰、士気の低下やモラルの乱れ。防御側の恐怖、裏切り、味方への猜疑心、…

ペルソナ5と民主主義  -オルテガの視た未来-

ちょうど一年ほど前、私は小説を書いていた。それに飽くと、車に乗って、街中の本屋をさまよった。 ある本屋の中には、小さいながらもCDコーナーがまだ置かれ、その中の、さらに小さなスペースが、家庭用テレビゲーム売り場になっていた。 音楽もテレビゲー…

宮崎駿とスナイパー

映画監督のマイケル・ムーアが、スナイパーは卑怯だ、という趣旨の発言をして物議をかもしたことがある。「アメリカン・スナイパー」を巡る議論のなかでのツイートだ。 卑怯というのは言い過ぎだが、スナイパーは人を殺す時の罪悪感が薄いのは確かだろう。実…

さよなら「新海誠」

明け方に仕事が終わり、家に帰って眠りについた。 目が覚めると昼過ぎで、いつものように本屋とレンタルビデオショップを回った。 どのレンタルビデオショップも経営は苦しいらしく、商品棚を減らしたり、別の商売を始めたりしている。その中で一番大きなス…